クリチバを19時半に出発した夜行バスは翌朝9時にリオ・デ・ジャネイロのバスターミナルへ到着する。
ターミナルでしばらく休憩して、コパカバーナにあるユースホステルにローカルバスで向かう。リオのバスは、大人がやっと一人通れる回転式の入口になっていて荷物があると持ち上げなくてはならず、結構大変だ。驚くことにバスの運転は荒く、急発進、急ブレークに猛スピードで曲がる。わずか30分あまりのコパカバーナへの旅でバス酔いをしてしまう。
コパカバーナの海岸は、砂浜が美しく、イパネマ海岸と共に有名なリゾート地でもある。
3月8日
リオ・デ・ジャネイロの二つの巨岩観光地を訪ねる。 最初は、巨大キリスト像で知られるコルドバードの丘へ行く。
コパカバーナからバスでコルコバードの登山列車駅まで移動。長蛇の列に一時間あまり並んで、ようやく登山列車に乗ると、20分あまりでコルコバードの丘へ。丘の上の駅からエレベータとエスカレータでキリスト像の近くまで行ける。エスカレータに乗るとキリスト像が見えてきた。
しかし、そのキリスト像は、鉄パイプで囲われていた、何かの改修工事中であった。
キリスト像の前に広場では、200人以上と思われる観光客がひしめきながら展望を楽しんでいる。そこからリオの街全体の景色が見えた。
それにしても、この街は奇岩の山々と入り組んだ湾によって実に風光明媚な景観を作っている。標高710mのコルコバードの丘には、高さ38mのキリスト像が立っている。この像は、1931年ブラジル独立100周年記念で造られたもので、まさにブラジルのシンボルである。
丘からの眺めは実に素晴らしく、特にグワナバラ湾に面して、ツンと突き出したような巨岩ポン・デ・アスカールは実に存在感のある巨岩であった。
その後、登山電車で下山し、バスで海岸や湖へ行くとコルドバードの丘のキリスト像が遠くに見えた。
キリスト像はまさにリオのランドマークであった。
次に、ポン・デ・アスカールの奇岩へ向かう。この岩山は、別名シュガー・ローフとも言われ、その形が似ていることから「砂糖パンの山」という意味がある。下から見ると、とんがり帽子のような巨岩が迫ってくる。
かつて、リオはサトウキビの出荷港として栄えていたらしく、そのサトウキビから蜜を取り出すために使われていた釜の形がこの山の形に似ている事から「砂糖パンの丘」ポン・デ・アスカールと呼ばれるようになったという。ここは、ロープウェイで二つの巨岩上に上ることができる。最初の巨岩の上には、飲食店やお土産の店、映画館、などがあり、ゆったりと寛げるスペースになっていた。ここからの眺めも実に美しい。
そこから、さらにロープウェイを乗り継ぐと、標高396mの巨岩ポン・デ・アスカールの岩山の頂上に行くことができる。
そこからは、コルコバードの丘をはじめ、コパカバーナの海岸、リオの町並みを見下ろすことができる。
山上には、飲食店などがあり、観光客はその景観の美しさを堪能していた。やがて日が暮れ、コルコバードの丘上の雲が紅く染まった。
そして、美しい夜景が現れた。
リオ・デ・ジャネイロの二つの巨石観光地は、実に人々をひきつける魅力があった。この二つの奇岩の名勝地は、ブラジルを代表する観光地でもある。このユニークな奇岩地形は、これからも人々に愛されつづけてゆくだろう。
ブラジル、レシフェにて
郡司 拝