2010/03/07

ヴィラ・ヴェーリャVila Velha州立公園の奇岩彫刻

 アルゼンチン側でイグアスの滝を見た後、夕方、タクシーでアルゼンチンを出国し、ブラジルへ入る。
タクシーに乗ったままで荷物チェックもなく、こんな快適な出入国は初めての経験だ。その後、バス会社で2時間近く待って、クリチバ行きの夜行バスに乗る。

 35

 朝6時にクリチバに到着する。ホステルに荷物を預け、ヴィラ・ヴェーリャ州立公園行きのバスに乗る。バスで1時間半ほど走ると、ヴィラ・ヴェーリャ州立公園入り口に到着した。

そこから、緩やかな坂道を上って行くと公園の施設があった。この州立公園は、18平方キロメートルという広大な土地のため、園内はガイドの案内でマイクロバスの移動で見学できるようになっていた。

 1953年に造られたヴィラ・ヴェーリャ州立公園は、。バラナ州の州都クリチバ市の西方約85kmに存在する奇岩群は、約350百万年前に大量の砂で形成されたものだという。その当時、地表を被っていた氷が溶け始めた時に残ったのが奇岩の基礎となり、その後、風雨による侵食などで様々に形造られたという。

 最初に向かったのは、フルナス(Furnas)と呼ばれた浸食によってできた池である。マイクロバスで20分ほど走ると、大地に大穴が空いていた。

直径約30m、深さ約100mの穴が開いて、近づくとその穴には、エレベーターが付いていた。ただ、残念ながらエレベータは故障中で下に降りることはできなかった。

 上から覗くと一条の滴が下の池まで伸びていて波紋となって広がっていた。



この世のものとは思えない実に美しい光景であった。

いよいよ、ヴィラ・ヴェーリャ州立公園のメインである奇岩群を巡る。トレイル沿いは、高さ約2030mの岩が様々な形をして立っていた。ガイドは次から次へと奇岩の名称を教えてくれる。何とも楽しい奇岩風景の数々。

Camelo(カメーロ・駱駝)の頭

Garrafa(ガハファ・瓶)

Indio(インディオ)


Noiva(ノイーヴァ・花嫁)

Bota(ボッタ・ブーツ)

Esfinge(エスフィンジ・スフィンクス)

最後に、ヴィラ・ヴェーリャ州立公園を象徴するTaca(タッサ・杯)

ここには、通称で親しまれている奇岩が100以上もあるというのだ。ただ、ものによってはかなりの想像力が必要だが・・・。

 ヴィラ・ヴェーリャ州立公園は、長い歳月をかけて自然が作り出した彫刻であった。

           ブラジル、クリチバにて

                       郡司 拝