2009/05/28

法華経の聖地・グリッダクータ(霊鷲山)の巨石

5月23日

ガヤからバスで移動してラージギルの街へ。

ラージギルは、ブッダの時代、強大なマガダ国の首都であった。
ブッダは、ここで晩年最も長く過ごし、弟子達に説法をされた場所で、霊鷲山や竹林精舎があることで知られている。ブッダはこの地でマガダ国ビンビサーラ王と出会い、マガダ国王の帰依を得たことで仏教教団が広まる機会を得た。やがて、マガダ国は強大になり、首都はパータリプトラ(現在のパトナ)に移した。この霊鷲山は小高い山で、山の形が鷲という名前の由来とされる。ブッダはここで『法華経』などを説法したとされる。

緩やかなレンガで整備された山道を登ってゆくと、ボリュームいっぱいに音楽を流し、岩場で4人が踊っていた。いったい、なんだと思いきや、それは映画のクルー達であった。大きなレフ版を当てる人、カメラマンなど総勢スタッフが30人くらいいた。この、ブッダの聖地で映画の撮影をするとは、実にインドらしい。さらに山道を登ってゆくと、右手に小さな丘が見えてきた。ここが霊鷲山である。














巨石が折り重なって、いくつかの洞窟を造っている。
ブッダは、この巨石群の中で説法をしていたことを想像すると、この巨石が如何に重要な役割を担っていたかを感じさせる。

霊鷲山の眼下には、ジャングルが広がっていて多くの野生動物が住んでいる。ちょうど、山の巨石あたりに着くと大鹿を見かけた。ここには、虎も生息している。また、よく山賊が出没するらしく、警察官が常駐していて警戒していた。
霊鷲山の隣のラトナギリ(多宝山)にはリフトで登ることができる。山頂には日本山妙法寺が建立した多宝塔、寺があり、ちょうど霊鷲山を見下ろすことができた。





霊鷲山の巨石群は、日本の磐座信仰に近いものを感じた。

ゆっくりと麓に下りてくると、巡礼団が記念写真を撮っている。妻は、思わず仲間に入れてもらい一緒に写真を撮らせてもらった。



              ニューデリーにて   郡司 拝