ル・ピュイから列車に乗り10時間あまりでようやくルールドに到着した。
ルールド駅を降りると、国籍豊かな人々がホームや待合室で見ることができる。やはり、ここは奇跡を求めて世界中の人々が訪れている場所なのか。
ホテルを探しに町に行くと、あちらこちらにホテルが立ち並び、簡単にリーズナブルな宿が見つかった。チェックインを済ませて部屋に荷物を運んでいるとき、車椅子に乗った人が介護をされながら別の部屋に入っているのが見えた。
さっそくルールドの町に出かける事にした。たくさんの土産物、巡礼グッズのようなものが置いてある店を通り過ぎ、橋を渡るとロザリオ聖堂が見えてきた。聖堂に向かい合うように造られたマリア像には、たくさんの花束が添えられている。
人々は賛美歌を歌い、祈っていた。ミサが終わると、洞窟への行列ができた。我々も列に加わり洞窟に近付くと、人々は手を上げて岩肌を触っていた。中には、ハンカチで岩を摩る人もいる。花束が置かれた処を見ると、透明なガラス越に湧き水が流れていた。これが、ルールドの泉かと思った。
マリア像が置かれた洞窟付近は、特別な場所らしく熱心に手で触ったり、口付けをする人もいた。驚いた事に、涙を流す何人もの人々も見かけた。
マリア像が置かれた洞窟付近は、特別な場所らしく熱心に手で触ったり、口付けをする人もいた。驚いた事に、涙を流す何人もの人々も見かけた。
彼女が洞窟近くの川岸で薪拾いをしているとき、突然、白いドレスに青いベルト、右腕にロザリオ(数珠)をかけ、足元には黄色のバラの花をたたえた聖母マリアが出現した。1858年2月11日から4月7日まで、合計18回にわたって出現したという。「私は、無原罪の御宿りです。」と名乗り、「罪人のために祈りなさい。」と言ったという。ある日、「泉へ行き、水を飲み、身体を清めなさい」とベルナデッドに告げた。彼女は、指示された場所の地面を掘ると、そこから泉が湧いてきた。この水を飲んだり、浴びたりした人々の病が次々と治ったという。これが「ルールドの奇跡」だ。 洞窟の東側には、聖水を汲むための蛇口がいくつも設置され、人々は容器に水を入れたり、水を飲んだりしていた。
帰りがけ、ミサに参加する車椅子の集団に出会った。ルールドには、ハンディーキャップを持った方々をサポートする体制が整っているようだ。